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膝の痛みにヒアルロン酸注射って本当に効くの?専門家が解説

膝の痛みにヒアルロン酸注射って本当に効くの?専門家が解説

膝の痛みに悩むと、「ヒアルロン酸注射を打ってみたら?」

と勧められることがあります。

整形外科でもよく使われる治療法のひとつですが、

果たしてその効果は本当にあるのでしょうか?

結論から言うと、

ヒアルロン酸注射は膝の痛みに対して大きな効果は期待できません。

この記事では、ヒアルロン酸注射のメカニズムと、

なぜ膝痛に対して効果が乏しいのかをわかりやすく解説します。

ヒアルロン酸の役割とは?

ヒアルロン酸はもともと人体に存在する成分で、

関節液の中に含まれ、関節の動きをスムーズにする潤滑剤のような働きがあります。

関節がすり減って動きにくくなってきた場合に、

これを補う目的で膝関節内に注射されるのが一般的な使い方です。

本当に効果はあるのか?

当院に来院される多くの患者さんが、

ヒアルロン酸注射を受けた経験がありますが、

「明らかに良くなった」と実感された方はほとんどいません。

そもそも膝の痛みは、関節の潤滑が悪いから起きているわけではないケースが圧倒的に多いです。

筋肉の硬さや骨格のゆがみ、動作のクセなどが主な原因であるため、

膝にヒアルロン酸を入れたところで 根本原因には何もアプローチしていない のです。

間違った使い方が症状を悪化させることも

ヒアルロン酸を注射して関節の動きが一時的にスムーズになると、

「良くなった」と思い、無理に動いてしまう方が多いです。

➡ その結果、炎症が広がり、かえって痛みが強くなるケースも少なくありません。

家に例えるなら…

扉の建てつけが歪んでガタついているのに、

潤滑剤をさして滑りを良くするとどうなるでしょうか?

一時的には動きやすくなりますが、

歪みを直さなければ扉はどんどん擦り減り、最終的に開かなくなります。

膝も同じで、歪みや原因を放置したまま潤滑剤(ヒアルロン酸)を注入しても、根本改善にはなりません。

対処療法ではなく、原因にアプローチすることが重要

ヒアルロン酸注射はあくまで「対処療法」に過ぎません。

痛みの出ている膝に注射を打つのではなく、

なぜその痛みが起こっているのかを正確に見極めてアプローチする必要があります。

🔹 太ももやお尻の筋肉の緊張
🔹 股関節や足首の可動性の低下
🔹 骨格のバランスの崩れ

こうした要因を調整することで、膝の痛みは自然と和らぎ、動きやすさが戻ってきます。

高齢者の方へ|早めの対応が未来を変える

特に高齢者の方は、痛みを我慢してヒアルロン酸を打ち続けているうちに、

膝の関節が固まりやすくなり

O脚が進行しやすくなります

一度進行してしまった変形性膝関節症(O脚)は元に戻すことが困難であり、

できるだけ早い段階で正しい治療を受けることが重要です。

まとめ|ヒアルロン酸注射に頼りすぎないこと

ヒアルロン酸注射は「その場しのぎ」の手段であり、

根本的な膝痛の解決にはなりません。

原因を見極め、それを的確に解消することで、

本来の関節の動きや日常の快適さを取り戻すことが可能です。

「ヒアルロン酸を打ってるけどなかなか良くならない…」

とお悩みの方は、 一度当院にご相談ください。

あなたの膝の状態を正しく見極め、根本改善を目指した施術を行います。

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