2025.06.21
【症例報告】ランニング中に膝が痛くなり、最近は歩くだけで痛みがあります

Kさん(10代・女性・豊中市)
来院の経緯
中学校でバドミントン部に所属しているKさんは、
練習中の ランニング時に膝の下に痛み を感じるようになり、
思いきり走れない状態に。
さらに、最近では「練習後に歩いて帰宅するだけでも膝が痛くなる」
とのことでご相談いただきました。
バドミントンはステップ動作が多く、
成長期の子どもにとって膝や足に負担のかかりやすい競技 です。
特にジャンプとストップを繰り返すバドミントンは、
膝関節にかかる負担が大きく、
成長軟骨にストレスがかかることもあります。
Kさんは特に 筋肉の質が非常に硬く、
成長期特有のトラブルが起こりやすい体質でした。
また、運動後のケアが不足していたことも
痛みが慢性化する一因になっていたと考えられます。
検査結果
✅ ジャンプテスト:3回目あたりで膝のお皿の下に痛みが出る
✅ しゃがみテスト:途中で膝下にズキッとした痛みが出現
✅ 仰向け検査:膝の伸びが悪く、軽く曲がっている状態
✅ 触診:左太もも(大腿部)の筋肉がパンパンに張っている
また、足首や股関節の動きにも左右差があり、
体の使い方にクセが出ていることも確認されました。
この検査結果から、膝そのものに異常があるというより、
周囲の筋肉の硬さや身体全体のバランスの乱れが
膝へのストレスを増加させていることが分かりました。
施術内容
まずは膝の周囲、
とくに太ももの前面の張りを丁寧に取り除く施術を行いました。
多くの医療機関では
「膝痛=太もも(大腿四頭筋)の張り」
が原因とされがちですが、それだけでは不十分です。
重要なのは、「なぜその筋肉が張ってしまうのか?」
という根本原因の追及です。
Kさんの場合は、大腿部の特定の筋肉がカチカチに硬くなり、
膝関節に過剰なストレスをかけていたのが主な原因でした。
この筋肉をしっかりと緩めたところ、
✅ 膝の伸びがスムーズに!
加えて、足首と股関節の可動域を高める調整も同時に行いました。
体の連動性を高めることで、膝にかかるストレスを軽減し、再発予防にもつながります。
施術後の経過
🔸 しゃがみテスト:痛みなくしっかりしゃがめるように
🔸 ジャンプテスト:ほとんど痛みなし
最後に、膝のお皿の下に少し残っていた違和感に対して、
MRT(筋リバーステクニック)で調整を行い、
本日の施術は終了しました。
Kさん自身も「最初の痛みがウソみたい!」と驚かれており、
安心された様子でした。
成長期のスポーツ障害は早期対処が鍵!
バドミントンはステップやジャンプが多く、
成長期の子どもには膝や足への負担が非常に大きいスポーツです。
Kさんのように、
✅ 筋肉が硬くなりやすい体質
✅ 姿勢や身体の使い方のクセ
✅ 運動後のケア不足
によって、膝だけでなく シンスプリント(スネの痛み)や足底のトラブル、
股関節や腰への波及にも発展する可能性があります。
成長期の運動器トラブルは早めの対応が重要であり、
「もう少し様子を見よう」は逆効果になることもあります。
まとめ
今回は1回の施術で大きく改善が見られましたが、
次の試合までに完璧な状態に整えるため、継続的な調整が必要です。
膝の痛みが取れると、本当に嬉しいです。
スポーツに打ち込む学生さんのパフォーマンスを支えられることは、
治療家としての大きな喜びです。
Kさん、この度はご来院ありがとうございました!
また次回も、しっかりサポートさせていただきます。